こんばんは、ぬんです
「52ヘルツのクジラたち」読んだどー!!!
「52ヘルツのクジラたち」
あらすじ
自分の人生を家族に搾取されてきた貴瑚と
母に虐待され「ムシ」と呼ばれていた少年が期せずして出会う
登場人物
貴瑚
田舎町に移り住んだ女性
ムシ(52)
母親に虐待される少年
村中
田舎町に住む男性。デリカシーなし男
アンさん
貴瑚が移り住む前に親しかった人
美晴
貴瑚の高校の友人
【ネタバレあり】感想
面白かったです。本屋大賞流石です。ポップな表紙と裏腹に「虐待」というセンシティブな内容で、事前情報あんまりいれてなかったのでびっくりしました
ただ、伏線もしっかり貼られており、文章自体は平易で読みやすい。貴瑚(以下、キナコ)が、引っ越してきたのか?という謎も少しずつ解明されていき、読む手が止まりませんでした
52ヘルツのクジラたち
52ヘルツのクジラは、仲間と交信できない(ヘルツが違うため)クジラを意味しています
52ヘルツのクジラのようなキナコ、愛、アンさん 、、、
みんな違ってみんないい、みたいな綺麗事じゃあ済まなくて、やっぱり差別偏見はあって。ということがわかりやすく書かれていました
キナコ、愛、アンさん、3人とも、一番近くにいるはずの親と交信できてないんですよね
アンさんの葬式シーンは特に象徴的でした
(アンさんの母親が)アンさんの顔に、一所懸命化粧してた・・・
本書 P199
アンさんの母親は、虐待などはしない良い親だったんだと思います。
ただ、アンさんのトランスジェンダーを最後の最後まで受け入れられなかったのだなぁと。そのことがアンさんにとってつらかったのは想像に難くないです
ただ、泣けなかったのよねぇ
泣ける泣けると評判だった本作。全然泣けなかったんですよね
「そして、バトンは渡された」の映画を号泣した人間なので、サイボーグではないとおもうんですが、これがからっきし泣けなかったんです
小説をそこまで読まないせいからなのか、美音子結局何者だったんだ、アンさん、、と途中まで色々考えてしまったせいなのか。理由は色々あるんでしょうけど、一番は、主人公キナコ一族が、不倫してたからかなぁと思いました
キナコの場合、完全に主税のせいだと思います。本命がいるにも関わらず、心が弱っている彼女に漬け込んだ主税が悪いと思います。アンさんしか勝たん
でもね、婚約者の気持ちを一瞬考えちゃったんですよ。婚約者だったからまだよかったかもしれないですけど、結婚して子供いるのに、愛人に貢いでるなんてことあったら、、とか
たとえ、婚約者であっても、ダメージ負わない人いないと思うんですよね
これがダメージ負ってなくて
婚約者「主税?あんなん金蔓だわ、税金みたいな名前してるし?」
みたいな感じだったらそれはそれでアナザーストーリーが読みたいですね
映画化にも期待
こんな話題性のある本だし、面白いし、映画化して欲しいなぁと思いました
特にアンさん役は期待してしまいますね。物語の鍵でもあり、むずかしい役どころ
誰が良い?とか全然ないんですけど、演技力は必要ですよね
終わり方も良かった
そこそこハッピーエンドなんですけど、やっぱりキナコが愛を育てるには、高い高いハードルがあるわけですよ
でも、架空の人物なのに、幸せを願わずにはいられなかったんですよね
親元から逃げ、一番大事にしてくれていた人を失ったキナコ。もう不幸の連続は十分だよ。もうそろそろキナコのターンきても良くない?
とりとめもないまとめ
全く泣けなかったんですけど、面白かったです
九州いきてぇ笑笑ってなりました。
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