こんばんは、ぬんです
視聴方法
映画館
鑑賞前に注意したいこと
CMが「女子高生の自殺の原因は何？母と娘の証言で事件が180度変わる！衝撃の結末を見よ！」みたいな感じなんですが、実際は犯人は誰なんだドキドキ！みたいな感じではなかったです
概要
公開年
2022年
監督
廣木隆一
あらすじ
女子高生が遺体で発見された。その真相は？
出演者及び役柄紹介
ルミ子（演：戸田恵梨香）
清佳（演：永野芽郁）の母
清佳（演：永野芽郁）
ルミ子（演：戸田恵梨香）の娘
ルミ子の母親（演：大地真央）
清佳（演：永野芽郁）の祖母
ルミ子の義母（演：高畑淳子）
清佳（演：永野芽郁）の祖母
ルミ子の夫（演：三浦誠己）
ルミ子の義母（演：高畑淳子）の息子
ルミ子の友人（演：中村ゆり）
ルミ子の夫（演：三浦誠己）の幼馴染でもある
ルミ子の義妹（演：山下リオ）
ルミ子の夫（演：三浦誠己）の妹
感想
母とは？娘とは？を考察した映画でした
一般的に大人と呼ばれる年齢になり、実際に子供が産まれてもまだまだ娘でありたかったルミ子を軸に、ルミ子に愛されたいと願い続けた娘・清佳と、その二人に起きた悲劇について描かれています
展開が考えられる最悪の方向に進み辛いですが、基本的には淡々と進んでいきます
プロモーションとかなり違う
前述の通りCMは「女子高生の死因は何？彼女はなぜ殺されなければならなかったのか？」みたいな感じなんですが、女子高生の死因は判明しません笑
女子高生の事件を聞いた主人公（清佳）が、過去を思い出すと言うお話でした
演技が最高
プロモーションとあまりにも違くて出鼻をくじかれた感じがありましたが笑、女優陣の演技が最高でした。これだけでも見る価値があるので、是非見に行ってください
戸田恵梨香は難しい役どころだったと思うんですが、ルミ子が存在しているかのような演技でした。年が経つごとに所作がちゃんと老けていっていて妙にリアリティがあり、逆に恐かったです
高畑淳子や大地真央は言わずもがななんですが、高畑淳子の存在感が尋常ではなかったです笑
母と娘
本映画は「女子高生がどう死んだか？」ではなく、「ルミ子の母親（演：大地真央）の死因&母とは？娘は？」というのがメインストーリーです
火災になった時に、ルミ子が娘を見捨てて母親を助けようとするんです。みかねた母親が自殺する⇨真実を知った娘が自殺未遂をする という辛い展開でした
ルミ子の母親ってどんな人？
ルミ子は「母と同じ思考でいなきゃ！」と一種の強迫観念に駆られているシーンがあります。そのため、母親が実は虐待等していたのではないか？と少し思ったんですよね。でも、後々清佳が「キティちゃんがほしい」と言っても笑顔で答えていたシーンがあり、母親が考えを強要する人物ではなく、ルミ子自身が勝手に「母の考えに同意すること＝母に好かれること」という考えに取り憑かれているから？と思いました
まぁ、否定されるよりも肯定される方が人間嬉しいものですしね。母には思い通りにしたい！というような気持ちは一切なく、母親に依存しているルミ子が作り出した「母」は全てを肯定する娘が好きなんでしょうね
ルミ子にとって義母とは
いわゆる嫁姑問題の典型的な形で、ルミ子の義母（演：高畑淳子）に虐められるわけです。しかも夫が友人と不倫してるという。私ならこんな生活やめたくなると思います
でも母親が亡くなったルミ子にとって義母は、母の代わりで大切な存在なわけです。何を言われようと母の代わりであって娘よりも大切なんでしょうね
ルミ子が自分の手を見つめるシーンは、「私ばっかりなんでこんな目に！」とも取れるのですが、「やっぱり本当の母親ではない」と感じているシーンなのではないでしょうか？
他にも、前半に実母と楽しそうに料理シーンがあり、後半にはほぼ料理をするシーンはなく淡々と料理を運ぶだけになります。些細なシーンですが前半との対比を感じました
ラストの方では甲斐甲斐しく介護をしているシーンがありますが、母にしてやれなかったことをしているだけだと思われます（夫のこと忘れちゃってて少しスカッとしました）
ルミ子は母になれたのか
これは微妙なところですか、まだまだ娘なんでしょうね
最後、娘に母の言葉を伝えますが、母の真似をしているだけとも取れます。ただ、娘の自殺未遂をうけ、失いかけて初めて母性が芽生えたともとれます。そもそもとして子供が生まれたら、ぽって母性が芽生えるわけではないでしょうし
最後の最後に義妹の部屋に戻るんですよ。ここのシーンはまだ娘であることのメタファーなんでしょうかね？まだまだ娘なのかもしれません
まとめ
淡々と母とは？娘とは？を描いた本作
女優さんたちの渾身の演技は是非みてほしいです♡
登場人物はほぼ女で構成されているんですが、義母・夫・義妹には、義父の暗い影がおちていたりと、幸せそうな家庭でもそんなことないんじゃね！？みたいな話でもございました
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