【映画感想】「あのこは貴族」普通とはなにか?を考えさせられる二人の女の人生の物語

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邦画
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こんばんは、ぬんです

前々から見たかった「あのこは貴族」を見に行きました!

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視聴方法

映画館

上映館は少なめ。

鑑賞前に注意したいこと

特になし。事後のシーンはあり。

概要

山内マリコの同名小説を映画化。

公開年

2021年

監督

岨手由貴子

あらすじ

東京で生きる女性二人のものがたり。

なに不自由なく生きてきた華子(門脇麦)と大学を中退し漫然と生きている美紀(水原希子)。

違う階層(セカイ)を生きていた二人が偶然に知り合うことになる。

出演者及び役柄紹介

榛原華子(:門脇麦

渋谷区松濤在住。元カレに振られる。家は病院経営で金持ち。エスカレーターの大学を卒業する。早く結婚するように言われており、婚活した結果青木幸一郎と結婚することになる。

時岡美紀(:水原希子

慶應大文学部に入学するものの、金銭的な問題から退学。キャバ嬢時代の客から、仕事を紹介してもらいそこに就職。ジャージ姿でも似合う。

青木幸一郎(:高良健吾

慶應幼稚舎から、慶應大というスーパー金持ち。藍の葉を育ててはいない

相良逸子(演:石橋静河

華子の友人。バイオリニスト。

平田里英(演:山下リオ)

美紀の富山時代からの友人。

華子の姉(演:篠原ゆき子)

医者。榛原家の次男で、バツイチ。息子が居る。白バイは乗らない

幸一郎の母(演:高橋ひとみ)

厳格な母親。華子と初対面で根掘り葉掘り聞いてくる。最近玉森と菜々緒のお母さんだったよね?

【ネタバレあり】感想

下記からネタバレ含みます。

華子と美紀の普通と共通点

5章に分かれている本作。華子からの日常・美紀からの日常を中心に描かれています。

華子の「普通

華子や幸一郎はお金もち。その煌びやかな日常をまとめてみました。

  • 移動は基本タクシー(華子)
  • 友人と食事はホテルでお茶(華子)
  • 正月は、椿山荘でご飯(華子)
  • 結婚相手は、興信所で調査(幸一郎)
  • あたり一帯が親戚の家(幸一郎)
  • 一族に政治家がいる(幸一郎)

ちなみに、華子より幸一郎のほうが金持ちという設定です。

しかし、華子も相当お金持ち。

華子の基本移動はタクシーだの、一杯1000円以上しそうな場所で紅茶を頼むだの(しかもメニューノールックで注文)、女子会は基本旦那と子供の話。

正直わたしはついていけないと思いました笑

この作品のすごいところは、金持ちの嫌みが一切なくあくまで「普通」のことである。と描いているところです。

華子にとって、レストラン行くのにタクシーを使うことは「普通」のこと。大学卒業したらそれなりの稼ぎのある男と結婚し、子供を作るのが「普通」のこと。大衆居酒屋のトイレが汚いなんて知らないのは「普通」のこと。

でも、美紀という華子にとっては、異世界の住人との出会いを通して華子の「普通」は崩れていきます。

美紀普通」

美紀は、富山から上京して慶應文学部に入ってきたと言う設定です。

父親は無職で、金銭的援助がなく大学を退学してしまいます。

地元から、慶応に行ったのは美紀だけでした

ちなみに慶應大学文学部の1年間の学費は、どんなものかというと

初年度納付金合計 1,343,350

慶應大学ホームページ

華子と美紀の共通点

それは女であること。

「結婚し、子供を産んで、仕事のことには口出さない。」

そんな価値観を、家族が華子や美紀に押し付けてきます。

華子は最初従っていますが、青木家を通して「女らしく」生きることに強く疑問を抱きます。

例えば、男の子が生まれたら後継だねと言われたり、華子の体に問題があるわけではないのに不妊治療に生かされたり。

今まで言われるように生きてきた華子が、自分の意思で幸一郎との離婚をきめます。

最強のふたりぐみが2組

「女はこうあるべき」から解放されて、華子と美紀は親友と二人三脚で人生を歩み始めます

劇中で、美紀が「ちょっとしたことを言える人っ大事だし、案外できないもの」という趣旨の発言をします。

華子にも美紀にも「ちょっとしたことを言える人」がそれぞれいて、そういうことを言える仲間と人生を進んでいくというラストでした

華子の親友・逸子

逸子は、女子グループの中でも異質で、自分で最低限稼げるようになりたいという意思の強い女性です。(父が浮気をしていたが、母は生活のため黙認していたというバックボーンがあります。)

彼女は性格的にも素敵な人。偶然美紀と幸一郎の関係を知ってしまいます。

美紀を呼び出しますが親友の婚約者の浮気相手と罵るのではなく、事情を聞きます。

最終的に華子は逸子のマネージャーとなるのですが、二人はとても楽しそうでした。

美紀の親友・里英

里英は、富山の社長令嬢。彼女の生育環境についてはあまり語られません。しかし弟が会社を継ぐという趣旨の発言をしているので、おそらく弟が中心の家庭だったのかなだという印象を受けました。

起業をすることを決めた里英は、美紀を会社に誘います。

私たち一生独身だから老後のためにVIOの脱毛行こうぜ!とか言っちゃったりするのはなかなかにツボでした笑

個人的に1番気に入っているシーン

逸子が乗った子供用の自転車を後ろから華子が押すシーン。

経緯としては、華子が幸一郎との離婚を決めて、逸子のマネージャーになります。逸子との仕事の際に訪れた公園で、上記のシーンがあります。

フランス映画「最強のふたり」を彷彿させるような演出。家の言われた通りに生きてきた華子が、初めて自ら選択し、人生を楽しんでいることが伝わってきました。

映画.comより

そのほかお気に入りのシーン

姉と母が母の結婚相手のことで盛り上がっている中、華子は台所で瓶の中に指を突っ込んでジャムを食べるシーン

可愛すぎる笑

まとめ

演出がすばらしく、世界観にのめり込める映画でした。

与えられた場所で最大限人生を楽しもうとする女性たちの生き生きと生きる姿に元気をもらえました。明日からも頑張ろう。

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