こんばんは、ぬんです
2020年公開の映画「罪の声」。これがけっこう面白くって、この作者さんの映画なら見たい!と思い早速映画館に行ってきましたよ!
視聴方法
映画館
鑑賞前に注意したいこと
特になし。キャラクターが多いので、公式サイトの相関図を見てからの視聴をおすすめします。
中村倫也は、あんまり出てきません。
概要
「罪の声」塩田武士原作。同名小説を大泉洋をイメージして「あてがき」した。
公開年
2021年
監督
吉田大八
「桐島、部活やめるってよ」他
あらすじ
老舗の出版社「薫風社」。嘘・裏切り・スクープ。。仁義なき戦いが開幕!
出演者及び役柄紹介
前述の通り、公式サイトの関係図を見ることをおすすめします!
薫風社関係
老舗の出版者。経営が厳しくなっている。
雑誌「トリニティー」関係
薫風社のカルチャー誌。廃刊危機に追い込まれている。
速水輝(演:大泉洋)
「トリニティー」の編集長。この人に観客も含め騙されまくる。
柴崎真二(演:坪倉由幸)
「トリニティー」の副編集長。速水輝(演:大泉洋)のことをあまりよく思っていない。
高野恵(演:松岡茉優)
元々は、薫風社の看板「小説薫風」配属。物おじしない性格。仕事上で、立場を考えず言ってしまい、トリニティーに引き取られる。
実家は小さな書店である。
小説薫風関係
薫風社の看板の小説雑誌。看板だが、赤字という経営的にはNGな部分がある。
江波百合子(演:木村佳乃)
小説薫風編集長。伝統を重んじる保守的な考えの持ち主。薫風社常務・宮藤和生(演:佐野史郎)と信頼も厚い。
薫風社に関係する小説家たち
曲者揃いの小説家たちも登場。
二階堂大作(演:國村隼)
大御所小説家で、誰も何も言えない。
矢代聖(演:宮沢氷魚)
新人小説家。宮沢氷魚スタイル良すぎ〜と思った人多数(私調べ)
薫風社取締役関係
東松龍司(演:佐藤浩一)
利益至上主義。機関車トーマツと呼ばれている。
宮藤和生(演:佐野史郎)
伝統を重んじる系。
伊庭惟高(演:中村倫也)
社長の息子。中村倫也のボンボンみがすごい。
そのほか
城島咲(演:池田エライザ)
ファッションモデル。秘密の趣味を持っている。
久谷ありさ(演:小林聡美)
売れっ子文芸評論家。
下記からネタバレ含みます。
感想
「うわぁぁ騙された!!」
期待値高めで行ったのですが、裏切られることなく楽しめました。
伝統vsリベラル の単なる戦いではなく、騙し騙される。
最終的に誰の手のひらで踊っていたのか?最後まで楽しめる展開です。
圧倒的伏線回収
登場人物が大量にいるので、いらないキャラクターとか、いらない設定とかあるのかなぁと思ったんですが、ほぼ全て回収されます。
いらない描写が多い作品が苦手なので、気持ちが良かったです。(だから恋愛ものが苦手なのかも知らない)
15分に一回どんでん返しが起きる、見ていて飽きない作品です。騙し合いが苦手でない方にはお勧めできます。
意外な伏線だったなと思ったのは「高野恵(演:松岡茉優)の実家が書店であること」。出版社に勤めるきっかけなんだろうな程度に思っていました。ところがどっこい、ラストの展開につながるんです。
魅力的なキャラクターたち
大量伏線回収を下支えしているのは魅力的なキャラクターたち。
主人公・速水輝も魅力的なんですが、他のキャラクターも裏の顔を持っていたり楽しかったです。
二階堂大作(演:國村隼)→ワイン好きだが、実は味がわからない
城島咲(演:池田エライザ)→銃などが好きで、昔とがった作品を送ったことがある。 etc
キャラクターごとに、細かい設定がされていて面白かったです。
カルチャーの嵐
主人公がカルチャー誌の編集長なだけあって、大量のカルチャーの嵐が流れます。
- エマ・ストーン(名称のみ、ラ・ラ・ランド出演女優)
- 新垣隆(本人出演、佐村河内氏のゴーストライターとして有名)
- 真嶋しま(イラストのみ、イラストレーター)
- レディビアード(本人出演、女装プロレスラー)
- 折茂昌美(本人出演、義足のアーティスト)
ざっとこんなもんでしょうか。
エマ・ストーン
城島咲が、銃刀法違反で逮捕されてしまうのですが、速水に「エマ・ストーンも続きを読みたがっている!書くんだ!」と刑務所内で言われます。
エマ・ストーンはオッケーもらっているんか?という使い方でじわじわ来てしまいました。
ちなみに当のエマ・ストーンは、5月に「映画クルエラ」で主演予定。
真嶋しま(イラストレーター)
二階堂大作(演:國村隼)原作を漫画化するシーンで使用されていた真嶋しまさんのイラスト。
Twitterにイラストを載せてらっしゃるので是非。
サラリーマンって世知辛い
個人的に印象的だったシーンは「小説薫風の江波百合子(演:木村佳乃)百合子が総務課に異動する」シーンです。
本作の騙しあいとは全く関係ないシーンですが、個人的にはこのシーンが心に刺さりました。
経緯としては、小説薫風の廃刊が決定。編集長である江波百合子(演:木村佳乃)が総務課への異動が決まります。
その時に百合子が、「今まで編集しかやってこなかった人間が来られても(総務課も)困るわよね。」と趣旨の発言をするのですが、染みました。
出版社の看板雑誌の編集長ですから、彼女も相当優秀な人材だったはず。それに仕事に誇りを持っていたと思います。でも、組織体制変化で、総務課という明らかに本人の希望ではない組織に配置転換がきまります。
仕方ないといわれれば、仕方ないのですが、企業に勤めるものの宿命のような気がしてわたしは染みました。
最終的には、高野恵(演:松岡茉優)が独立したときに、一緒に働くことになるので結果オーライなんですけど、出版業界関係なく企業体制を変えられることが強いられている今、考えさせられるシーンでした。
「騙し絵の牙」の感想まとめ
期待値以上の本作。最後の最後まで楽しめました!
働くってなんだろう?と考えさせられる一面もあり、おすすめの一作です。
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